見た目の特徴から絞り込む
多肉植物は世界に数千種あり、タグなしで流通することも多いため、 「持っているのに名前がわからない」はとてもよくある悩みです。 幸い、属ごとに見た目の特徴がはっきりしているので、 葉の形 → 質感 → 色 の順に観察すれば、多くの場合は候補を数個まで絞り込めます。
下の 8 つの特徴から、お手持ちの多肉に一番近いものを選んでください。
葉がバラの花のように重なっている(ロゼット型)
多肉植物でいちばん多いタイプ。葉の色・粉の有無・茎の立ち上がりで属を絞り込めます。
- → エケベリア — 葉に白い粉をまとうものが多く、紅葉する品種も豊富。園芸店の定番
- → グラプトベリア(白牡丹) — 白〜淡いピンクのぽってりした葉。100均や寄せ植えによく入っている
- → センペルビウム — ランナーを伸ばして子株がまわりに増える。寒さに非常に強い
- → アエオニウム(黒法師) — 茎が長く立ち上がった先にロゼット。黒紫色なら黒法師の可能性大
葉の先が透明・半透明で、ぷるぷるしている
葉先の透明な部分は「窓」と呼ばれ、光を取り込むための構造です。
- → ハオルチア — 窓を持つ多肉の代表。オブツーサなど丸い粒状の葉が人気
小さな粒状の葉がびっしり群生している
米粒〜小豆くらいの小さな葉が密集して茂るタイプです。
- → セダム — 虹の玉・乙女心など。とても丈夫で、ちぎれた葉からも増える
石ころそっくりで、真ん中に割れ目がある
石に擬態するメセン類。脱皮しながら成長する珍しいグループです。
- → リトープス — 「生きた宝石」。上面に模様があり、割れ目から花や新葉が出る
- → コノフィツム — リトープスより丸っこく、足袋のような形の品種も。秋〜冬に開花
トゲがある・トゲの座布団(綿毛)がある
トゲの根元に「刺座(アレオーレ)」という綿毛があればサボテン科です。
幹や根元がとっくりのように太く膨らんでいる
水分を幹にたくわえる塊根植物(コーデックス)の仲間かもしれません。
- → アデニウム(砂漠のバラ) — ぷっくりした幹の先に細い枝と光沢のある葉。ピンクの花が咲く
- → その他の塊根植物 — パキポディウムなど。塊根植物特集ページで写真つきで紹介
葉の縁がギザギザ・波打っていて、まとまって花が咲く
カランコエやベンケイソウの仲間は花を楽しむ多肉として流通量が多いグループです。
さらに絞り込む観察ポイント
葉の表面に白い粉があるか
エケベリアやグラプトベリアなどは葉の表面に白い粉(ブルーム)をまといます。触ると取れて元に戻らないので、観察は目だけで。
季節で色が変わるか(紅葉)
エケベリア・セダム・グラプト系は秋〜冬の寒暖差で赤やオレンジに紅葉します。夏に緑一色でも、冬の姿でわかることがあります。
いつ成長しているか(生育型)
春と秋に動く「春秋型」(エケベリア・セダム等)、夏に動く「夏型」(アガベ・アデニウム等)、冬に動く「冬型」(リトープス・コノフィツム等)で大きく分かれます。
増え方
子株がまわりに吹くセンペルビウム、落ちた葉から芽が出るセダム、ランナーや株分かれなど、増え方も属ごとの特徴が出ます。
よくある「わからない」ケース
100均・ホームセンターで買った名前のない多肉
タグなしで流通する多肉の多くはセダム・エケベリア・グラプトペタルム(およびその交配種)です。まずはロゼット型か粒状の葉かで上の表から絞り込んでみてください。
寄せ植えでもらった・買った
寄せ植えには性質の近い春秋型(エケベリア・セダム系)がまとめられることが多いです。1 株ずつ特徴を見て候補を当てはめていきましょう。
姿が伸びて図鑑の写真と違う
日照不足だと茎が間延びする「徒長」が起き、本来の姿と大きく変わります。葉の形・粉・色など、姿以外の特徴も合わせて見るのがコツです。
なお、種類が確定しなくても心配はいりません。多肉植物の管理の基本 (乾かし気味の水やり・水はけのよい土・風通し)は共通なので、 候補が絞れた段階で育て方を整えれば十分元気に育てられます。
候補が見つかったら
人気品種の一覧と、水やり・用土・季節管理のガイドをどうぞ。